アンコンシャス・ノーマルという問題 3


本人にとっては「ノーマル」な考え方も、

それがアップデートされていなければ、

「バイアス」になるってことですよね。


だとしたら、

周囲の人からすると「アンコンシャス・バイアス」で、

本人からすると「アンコンシャス・ノーマル」

であるということになります。


人は、「自分にバイアスがある」って

絶対思いませんよね。


いや、もちろんバイアスがあるかもしれない、と思って

気を付けてる人もいるとは思いますが、

その「気を付ける」の外側の「自分にとってのノーマル」が

バイアスであることも、あるわけです。


だとすると、

「自分にとってのノーマル」が「バイアス」だと

気づくためには、

けっきょく、誰かから指摘される以外にはない、

ということでしょう。


そして、先の発言をなさった年配の男性は、

それを今まで指摘されることがなかった、

ということなのですよね。

何かの問題に対して、

「女性に配慮を求める」「女性になんとかしてもらう」的な発言は、

実はそこかしこにありますよね。


少子化では、

「女性が子どもを産むためにはどうすればいいか」

と考えるのに、


「男性が、自分の遺伝子を残してほしいためには、

 女性にどう接することが大事か?」

とは問われないですよね。


労働力不足では、

「女性が活躍できる社会にしよう」というけど


「男性は、

 これまで女性がさまざまな仕事を担ってくれたこと

 (=つまり、もう十分活躍していること)を

 しっかり認め、彼女たちに負わせてきた仕事を、

 男性がどう負担していけばいいのか、話し合おう」

とはならない。


こんなふうに、

アンコンシャス・ノーマルという問題は、

そこかしこに蔓延っています。

Illustrated ny サウナ猫@AC-illust


ノーマルだからこそ、

それに気づくのは難しい・・・


今回は私も「はて?」と思ったときに

アンケート回答という手があったので、

言語化して伝えることができましたが、

そのままスルーしてしまうこともあると思います。


でも、

「それはバイアスではないですか」

と問いかける勇気は、

常に持ちたいと思います。


とはいえ、

「はて??」と

タイミングよくいえるかどうか・・・がキモ・・・!!

反射神経も鍛えねば!!!!



日々のくらしとしゃかいがく

食べる、寝る、働く、遊ぶ、育てる、集まる、語る、見る、読む・・・ 日々のくらしのなかにある「しゃかいがく」の知をお伝えします。 profile pic by philipp-torres @unsplash

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