都会の作法が示すこと 4
わたしたちは、
儀礼的無関心によって、
「存在は認識するけど、関与はしませんよ」
ということをアピールするのですが、
それに慣れてしまうと、
とっさのときに、
関与する瞬発力を失うような気もします。
特に、
コロナ禍を経験してから、
他人に声をかけることが、
はばかられるようになりましたよね。
そうすると、
ますます瞬発力が養われなくなっていきます。
子どもは、儀礼的無関心を知りませんから、
たまたま乗り合わせた人と
ふつうに会話を始めたりする。
それによって、
親もまた、
たまたま会った人と会話する訓練や
瞬発力を養う練習を
させられていたのだな、
と、
今になって、思い返します。
儀礼的無関心と、思わず話しかける瞬発力、
このバランスが、
公共空間を
居心地よくしてくれるのではないか、
と思うのです。
Illusttrated by chacha @AC-illust
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