「べき」はかたい?やわらかい? 3



「規範ってそんなに強いものじゃないでしょ?」

おじさま達は大笑いしてましたが、

果たしてほんとうにそうでしょうか?


なんどもくりかえしこの日の出来事を反芻するなかで、

たどりついた反論シミュレーションは・・・


「じゃあ、

 規範が、

 強いものでも硬いものでもないことを証明するために、

 スカートをはいて出勤してください!」


「それができるなら、

 規範はかたいわけではないですよね。


 でも、どうですか?

 スカートをはこうとするとき、

 なんの抵抗もないですか?


 スカートをはけたとして、

 外に出ることができますか?


 道を歩いていて、

 ズボンをはいているときと同じように、

 周りの視線を意識しないでいられますか?

 

 規範はそんなに強制力があるわけではないというなら、

 ぜひスカートをはいて出勤して、証明してください!」

  

でした。


かれらは、

自分たちが、

社会的に優位な立ち位置にいて、

自分たちが誰かに従わされることを

考慮していない。


かれらにとっての規範は、

自分たちの生きやすさに即しているので、

やわらかく感じるのでしょう。


でも、いざその生きやすい規範からはずれようとすると、

おそらく

その規範は、

富士山よりも高く動かしがたく、

びくともしないようなものとして目の前にたちはだかるか、


足元を

コンクリートで固められたように、

上半身は動こうとしても、足は頑なに今の位置を守ろうとする

そんな感覚におかれるのだと

思います。

なのなのな@AC-illust



つまり、

規範の強さを感じたことがない、

ということは、

社会との間のずれを感じることなく、

とても幸せに生きてきた、

ということだと思うのです。


さらにつづく



日々のくらしとしゃかいがく

食べる、寝る、働く、遊ぶ、育てる、集まる、語る、見る、読む・・・ 日々のくらしのなかにある「しゃかいがく」の知をお伝えします。 profile pic by philipp-torres @unsplash

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