「べき」はかたい?やわらかい? 2


実は、思い出すたびに

「むきーー!悔しい――!!」

と荒ぶる気持ちになる出来事があります。


illustrated by 静ほたる @AC-illust



最初の修士課程を終えてすぐのころに参加した

ある研究会でのことです。


参加しているのは、40~60代くらいの男性ばかりで、

女性は数人しかいませんでした。



その会でわたしは、

「男性が育休を取るのが難しいのは、

 職場に、取ることをためらわせる規範があるからだ」

と発表しました。



男性が「育休をとる」ことは、

男性らしい働き方=仕事を優先すること

を内面化している人にとっては、

どうしても踏み出せない一歩のようなもの。


それはコンクリートに足元を固められたように、

行動を制約するのだと推測しています、

とお話ししました。

(ちょっとこのあたりうろ覚えですけども^^;)



そうすると、

その場にいる男性研究者たちから、

「規範といっても、強制ではないんだから、

 コンクリートのように規範がかたく、

 行動を制約するなんてことはない」

と、

大笑いされました。


このときの笑いには、

「出来の悪い研究初心者を嘲笑する雰囲気」

もあったと思います。


そんな雰囲気にのまれ、

充分に反論できなかったことが、

今でも、ずっとずーーっと、

心に残り続けています。


このときは、

反論できなかったのですが、

心に残り続けたのは、


「ほんとうに?

 そんなに規範には強制力がないの?

 規範てそんなにかんたんにのりこえられるものなの?」


ということ。


そんな思いから、

頭の中で、

くりかえしくりかえし

反論シミュレーションしてきました。


どんな反論か?は、次回


日々のくらしとしゃかいがく

食べる、寝る、働く、遊ぶ、育てる、集まる、語る、見る、読む・・・ 日々のくらしのなかにある「しゃかいがく」の知をお伝えします。 profile pic by philipp-torres @unsplash

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