自己紹介と価値自由 3


もうちょっとだけ、

「価値自由」について紹介しますね。


前回の記事で引用した文章に、

こんな表現もありました。


わたしたちは、自分たちが社会の中で習得してきたもの、

慣れ親しんでおり、安心できる考え方や価値観にしたがって、

ものごとを考える傾向がある。

科学は、こうした傾向を認識し、それを克服するよう、調査者に促すのだ。

We tend to see things according to what we have learned in our society,

according to ideas and values that we are used to and that make us feel secure.

Science recognizes this bias and pushes the investigator to overcome it.


自分が自由に感じているように思うことも、

社会のありようによって、

あらかじめ制約されているんですよね。


でも、

だからこそ、

そうした自分の傾向を自覚して、

自分の価値観から離れて、

事実をみつめる、という作業が

大事。

それを、「価値自由」というんですね。


2023年2月現在、巷をにぎわせている

某首相秘書官の「失言」騒動ですが、

ご本人は、

ご自分が慣れ親しんでいる

ヘテロセクシャル中心主義的な考え方からしか

セクシャルマイノリティの方たちをみられなかったんですね。

だから、

「失言」と言わないで、

「慣れ親しんだ主観の表出」と言ってほしいですよね。


そして、この秘書官さんの周囲には、

海面の下に隠された氷山のように、

同じ考え方の人たちの「社会」があるのでしょう。


でも、そうだとしたら、

社会のいいなりで、

自分がぜんぜん自由な気がしないなぁ。


そう考えると、

価値自由という意識をもつことで、

自分の価値観や主観から自由になれるから

「価値自由」っていうのかな?

(不勉強でよく知らなくてすみません^^;)


なんか、かっこいいですね!!


→ 次回に続きます

photo by Rowan Heuvel @unsplash

日々のくらしとしゃかいがく

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